保険業界のリアル

2021.09.19

保険の比較サイト活用のポイント

インターネットを見ると、保険の比較サイトがたくさんあるのを皆さんもご存じだと思います。
保険の比較サイトは、皆さんが保険を選ぶ際に確かに有効な手段のひとつです。
しかし、現在の保険商品の保障内容、保険料、保障範囲やサービスなどは、保険会社ごとにバラバラであり、これらすべてがまったく同じである保険商品はほとんどありません。

今回は、自分で自分にあった保険を判断するために、保険の比較サイト活用のポイントをご紹介します。

保険の比較に対するルールとは

まず、あまりなじみがない方がほとんどだと思いますが、保険を販売する側の保険会社や保険代理店が、どのようなルールに沿って保険の比較等の提案から商品説明などをしているのかを紹介します。

保険商品の比較提案にあたって守らなければならないルールは、主に保険業法と金融庁の保険会社向け監督指針(保険業法の趣旨に基づき、基本的なルールや監督上の評価項目、留意するべき点などを整理したもの)に定められています。

皆さんが、ご自身にあった生命保険などを選択する際にも、このルールを少し頭の隅に置いていただくと、保険の比較サイトをさらに有効に活用できますので、ぜひ参考にしてみてください。

保険業法

保険業法は、保険業全般について保険業を行う側が守るべきルールについて定めた法律です。保険を販売する保険募集人には対し、公正な販売活動を行い保険を契約する契約者を保護するためのさまざまなルールが具体的に定められています。日本におけるすべての保険会社や募集人は、保険業法を遵守して募集を行わなけばなりません。

保険比較に関する事項は、保険業法第300条6項に守るべきルールが定められています。
端的にいうと、お客さまを誤解させるおそれのあるような比較説明をしたり、表示してはならないとされています。

次に、金融庁の保険会社向け監督指針にも、保険募集人の体制整備義務として、比較説明について下記4点を定めています。

金融庁の保険会社向け監督指針

簡単にまとめると、
1.商品の概要をきちんと明示して説明すること。
2.商品特性や保険料水準を客観的に説明すること。
3.比較せずに特定の商品をすすめる場合は、その基準や理由を説明すること。
4.比較や推奨説明する点について、保険代理店内で社内規則等を設けること。
以上の4点です。

出典:金融庁|保険会社向け監督指針II .保険監督上の評価項目

保険比較サイトを有効活用するために知っておきたいポイント

前述のとおり、保険を販売する側は保険商品の比較説明だかでなく、保険商品をお客さまに提案またはおすすめする際には、法律や金融庁が定めたルールをしっかり遵守しなければなりません。
この大前提をふまえて、ここからは保険比較サイトの適切な利用方法について、紹介します。

そもそも保険比較サイトを運営している会社はどのような会社なのでしょうか?

保険比較サイトは保険代理店

保険比較サイトは、保険代理店が運営しています。
つまり、きちんと保険業法や金融庁のルールを遵守する保険代理店で、保険募集人として内閣総理大臣の登録を受けています。
多くの保険代理店は、複数の保険会社の商品を取り扱いできる乗合代理店ですが、取り扱う保険会社と代理店委託契約という契約を締結して、委託を受けた保険会社の商品を販売する仕組みです。そのため、保険代理店によって取扱保険会社が少し異なります。

保険比較サイトを運営する場合にも、代理店委託契約を締結している保険会社の商品しかサイト上では比較や案内はできません。
したがって、保険比較サイト上で比較できる保険商品は、運営している保険代理店が取り扱いできる保険商品のみの比較である点は、認識しておく必要があります。
それぞれの保険比較サイトには、必ず取引保険会社一覧もしくは取扱保険会社一覧が掲載されています。
皆さんが関心を持っている保険会社が比較対象になっているかどうかをチェックしてみましょう。

保険比較サイトの便利な使い方

保険商品には、それぞれに細かい特約や特徴がありますので、まったく同じ条件で比較するのは難しいです。特にオプションでつけられる特約の種類や内容が保険商品によってバラつきがあります。それぞれの保険会社が時代にあったより良い商品開発に注力しており、魅力的なものがたくさんあります。

最初に比較するポイントとしては、まずベースの保障である死亡保障や入院保障というシンプルな内容で各社を比較してみるのがおすすめです。比較サイトは、死亡のみ、入院のみ、のような商品ごとの差が少ない内容での比較においては非常に便利です。
特に、一括見積機能では特約や細かな条件の設定には限りはあるものの、おおよその保険料水準を確認する意味ではとても便利です。ぜひ利用してみるのもいいでしょう。

保険比較サイトで一括見積もりをする手順

保険比較サイトで一括見積を利用する手順については、保険商品の保険料がどのように決定するかを理解していただいているとスムーズです。
生命保険商品のベースの保険料は、年齢性別に加えて、主に下記の3つをどのように設定するかによって保険料が決まります。

1.保険の種類を選ぶ

まずは、保険に入る目的を明確にします。
死亡時の保険であれば、終身保険や収入保障保険、定期保険など、入院や手術の保障であれば、医療保険やがん保険などから保険の種類を選択します。

2.保険金額を入力する

次に保険の大きさを決めます。
死亡保険であれば死亡した際の保険金額、収入保障保険であれば死亡した際の月額受取額、医療保険であれば入院1日あたりの受取金額を選びます。

3.保険期間、保険料払込期間を入力する

保険期間(保障する期間)と保険料払込期間(保険料を支払う期間)を選びます。

保険期間は、終身保険であれば最初から終身(一生涯)のため選ぶ必要はありません。
期間の決まった収入保障保険や定期保険は、いつまで(60歳や65歳までなど)保障する内容にするかを決める必要があります。

保険料払込期間は、収入保障保険や定期保険は、保険期間と同一になる場合が多く、選ばなくてもよい場合が多いです。
終身保険は、終身払い(一生涯支払う)と短期払い(60歳や65歳など、設定した期間で保険料を支払いが終わる)から選択する必要があります。

この3つを入力すれば、一括して保険料見積もりが出てきます。

「おおよその保険料を見てみて、どれくらいの大きさに入るか決めたい」、「終身保険と定期保険でどれくらい保険料が違うのか見てみたい」、「1歳年齢が変わるとどれくらい保険料が変わるのか見てみたい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
このような情報が、気軽に出てくる点でも比較サイトは非常に便利ですね。

特約の内容や保険料を比較して総合的に判断する(一括見積後の対応)

前述のとおり、保険比較サイトは、死亡のみ、入院のみ、のような商品ごとで差が少ない内容での比較においては非常に便利で、おおよその保険料水準をひと目で確認ができます。

では、最終的にどの商品を選べばよいのでしょうか?
第一ステップで、各保険商品の保険料水準が確認できたら、次の第二ステップでは、特約の内容やトータル保険料など細かいところまで検討して、最終的に自分にあった保険を選ぶ必要があります。そのためには、各商品のパンフレットで保障範囲の詳細や注意事項を確認したり、特約の内容や保険料も確認していく必要がありますが、このステップが煩雑でストレスになる方が多いかもしれません。

「だいたい分かったけど、最終的にどれがいいのかアドバイスがほしい」「用語の意味がよくわからない」「本当にこれでいいのかプロに確認したい」という方のために、多くの比較サイトでは保険相談が利用できます。相談は無料で、必ずしも申込みしなければならない、ということはありませんので安心して一度相談してみるのがおすすめです。

注意点として、保険商品の中には、一定の大きさをこえる保険など対面またはオンライン面談が必須の商品もあります。「どうしても面談する時間がない!」という方はオンライン契約ができる保険商品をいくつか組み合わせて入る、という方法も選択肢のひとつです。

自分で決められる方や時間を作るのが難しい方は便利なオンライン契約、最終的にはプロに相談して決めたい方は保険相談予約を活用してみることをおすすめします。

まとめ

今回は、保険比較サイトの活用方法を中心に解説しました。
保険比較サイトは、複数の保険商品のおおよその保険料水準を確認するのに大変便利です。しかし、本当に自分にあった保険を選ぶには、比較サイトで確認したあとの選び方も非常に重要です。
われわれが2022年初旬オープン予定の「リアほ」は、単純な保険比較サイトという枠組みではなく、保険選びの方程式を組み込んだロボット保険ガイドです。
Web上で簡単な質問にこたえるだけで、適切な保障額や保険の種類を選別して、複数の保険会社の商品から最適なものをご提案します。
皆さま、ぜひ、「リアほ」のオープンを楽しみにしてください。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。

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